植物に興味を持ち始めて、5年ほど。
今では、庭にも玄関にも植木鉢がたくさん並んでいる。
ひとつひとつ、ちゃんと気に入って迎えたはずなのに、気づけば「水やりをしなくちゃ…」と、義務感で植物に接するようになっていた。
特に夏。
朝たっぷり水をあげても、夕方にはカラカラ。
少し油断すると、葉っぱがしおれてしまう。
旅行に行くときも、まず頭に浮かぶのは「水やりどうしよう」。
好きで始めたはずなのに、いつの間にか少し負担になっていた。
家を建てた頃は、植物を育てることにそこまで興味がなくて、わが家の庭は、雑草対策のコンクリートと砂利が中心。
地植えが難しいから、鉢植えで楽しんできた。
レイアウトを変えられる自由さは気に入っている。
10号鉢や8号鉢に植えた植物たちが全部で20鉢ほど。
「移動のことを考えると、このくらいが限界かな」と思っていたけれど、小さい鉢ほど、水切れは早い。
そこで去年、思い切って大きなプランターに植え替えてみた。
果樹も植えられる60Lサイズ。
すると、夏でも数日くらいは水やりができなくても平気だった。
そのとき思った。
「簡単に動かせなくても、水やりが楽なほうが、わたしには合ってるのかもしれない」って。
でも、大きなプランターにするなら、置ける数は減る。
結局、数が多いままだと水やりも大変だし。
それに、正直に言うと、“そこまで気に入っていない植物”も、少しある。
(減らそうか…)
そう思うたびに、少し罪悪感があった。
まだ元気だし。
枯れているわけじゃないし。
せっかく迎えたのに。
でも最近、少し考え方が変わった。
「減らす」じゃなくて、「残したいものを選ぶ」って考えればいいんじゃないかって。
家の中の整理収納と、きっと同じ。
今うちにある植物たちは、毎年の暑い夏も冬も乗り越えてきた、いわば精鋭たち。
なかでもお気に入りなのが、オージープランツたち。
シルバーティーツリー
オリーブ
ユーカリ・ポポラス
見た目も好きだし、見ていると落ち着く。
風に揺れる感じとか、少しくすんだ葉色とか。
強いのに、どこかやさしいところとか。
きっとわたしは、あの空気感が好きなんだと思う。
逆に、「なんとなく置いているだけ」の植物もあった。
嫌いじゃない。
でも、そこまで好きでもない。
“もったいないから”だけで育て続けるのは、
なんだか違う気がしてきた。
落葉樹の、秋冬の少し寂しい雰囲気や、虫が寄りやすいところも、どうやらわたしには合わないらしい。
だから、少しずつ見直していこうと思う。
ただ、一つだけ。
そこまで好みではないけれど、残しておきたい木がある。
息子が保育園の頃、お散歩で拾ってきたどんぐり。
まさか芽が出るとは思わなくて、ほとんど放置していたのに、ある日、小さな芽が出ていた。
乾燥で弱ったり、また復活したりを繰り返しながら、今も30センチくらいの背丈で生きている。
息子は、きっと覚えていないと思う。
でも、わたしは覚えている。
小さな手でどんぐりを拾っていたことも、「みてみて〜!いっぱいひろったよ!」と自慢げに渡してくれた息子の笑顔も。
庭を整えるって、ただ植物を減らすことじゃないのかもしれない。
「これからも一緒にいたいものを選び直す」こと。
そんなふうに思い始めている。
暑くなる前に、選び直しと植え替え、がんばろうっと。

あなたの心が、今夜少しでも軽く
やさしく包まれますように。
